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議長(ぎちょう)とは会議を代表し、会議の運営を統括する役職。類似する役職に「座長」がある。
概要
組織によっては議事運営以外の執行権限を付与されることもあり、最高決議機関の議長を組織全体の代表とする組織もある。英語表記の翻訳でSpeaker、Chairman、Presidentなどに対する訳語として用いられる。英語圏でChairmanと言った場合は強い実権を伴う代表者であることが多く、代表取締役の肩書きとして用いられる場合もある。同様の役職が委員長、主席といった職名であることもある。
会社組織における議長
一部の企業には代表取締役議長という役職があり、議長という肩書きを持つ会社役員が居るが、あまり一般的な役職名ではない。
軍隊における議長
アメリカ統合参謀本部議長 (Chairman of the Joint Chiefs of Staff)
軍需産業における議長
中小の軍需産業企業ではメタルストーム社など代表者の肩書きが議長(Chairman)である企業が多い。
これは軍におけるChairmanが組織のトップであることに由来している。
議会における議長
議会を主宰し、議事進行を担当する役職。立法権の代表者である。
概要
各国の議長
| 全国人民代表大会常務委員長 | > | ||
| |国民議会議長 | 元老院議長 | ||
| |庶民院議長 | 貴族院議長 | ||
| >衆議院議長 | 参議院議長 | ||
| |下院議長 | アメリカ合衆国副大統領が兼務。上院仮議長が職務に当たる。 | ||
| |国家会議議長 | 連邦会議議長 | ||
日本
国会及び地方議会における代表者であり会議主宰者である。議長席は議場内中央最上段に設けられている。
国会の議長
主な職務は会議の開会・散会宣言、議場及び議院内の警察権保持(議院警察権)、規定時刻を過ぎて会議を続ける際に必要な延会宣言、議席の指定、傍聴人の制限、可否同数時の決裁などがある。議長は議員の中から互選で選ばれ、最多得票者が議長となる。また、衆参両議院議長は、通常第一会派から選ばれ、副議長は第二会派から選ばれるのが慣例である。両議院議長は冒頭に示した職務以外にも、議院警察権の一部として議場内における現行犯逮捕の命令(衆議院議長のみ)、あるいは現行犯人拘束の命令(参議院議長のみ)も下せる事ができる。議長に対する不信任決議は法的拘束力を有しない。仮に不信任決議を受けた議長が自発的な辞任を拒否した場合、強制的に失職させるためには懲罰事犯として除名し議員資格を失わせる他ない帝国議会衆議院における星亨の例。。
一般的に議院第一会派の長老格の政治家が選出される例が多く、「あがりポスト」と目されている。1973年より両議院議長は、公平さを期す為に自分が所属している会派を離脱して、無所属で活動することが慣例となっている。
日本国憲法下では議長選挙ではほぼ全会一致で選出される例が多いが、1955年3月の衆議院議長選挙では益谷秀次が三木武吉と争ったり、1971年7月の参議院議長選挙では河野謙三が木内四郎と争う例もあった。
議長が有する議事整理権は政治的に大変強力な権限であるが、実際には議院運営委員会に諮問という形で議事整理に関する判断を委ねる慣行が成立している。本会議の進行中に与野党の事前の打ち合わせと異なる事態が発生した際には、議院運営委員会理事が寄り集まって協議し、その結論に従って議長が議事進行を行う光景が見られる。議長が政治的影響力を行使する局面は、与野党の対立が膠着状態になった際の斡旋や調停などに限られている。議長の権威を背景に、斡旋案提示や党首会談などを呼び掛け、与野党双方がメンツを保ちながら決着につなげる。ただ、斡旋が不調に終われば議長の権威が傷つき、辞任に追い込まれることもある。
旧皇室典範下の皇室儀制令における帝国議会両院議長の席次は、国務大臣、枢密顧問官、大将およびその他の親任官より下位にあったが、日本国憲法下では、明文規定はないものの慣行上内閣総理大臣の次席に置かれる中野文庫 ‐ 宮中席次。またかつて自由民主党では衆参両院の議長経験者を首相経験者とともに最高顧問として遇するなど、公的な席や政界において国会両院の議長には三権の長のひとりとしての高い格式が与えられている。
- 副議長
副議長とは、議会内で議長の次に会議を主宰する者。議長が病休または事故などで不在の時、あるいは議事が長時間になり議長が休息を取る時に議長席に座り議会を進行させる。その職務内容及び権限は正議長に準ずる。
副議長も議員内から互選で選ばれる。国会の慣例では衆参両議院議長は第一会派から選ばれるのに対し、副議長は第二会派から選ばれるが、議長同様公平さを期す為に所属政党、あるいは所属会派を離党・離脱して、無所属で活動する(以前は副議長も第一会派から選ばれていた)。
- 仮議長
仮議長とは、議会内で議長・副議長とも不在か、何らかの事情で両者が出られない時に置かれる議長で、文字通り仮の議長である。選び方は事務総長か事務局長が議長席に座り、仮議長選出選挙を行い、最多得票者が仮議長となる。仮の議長であっても、その職務と議事進行に関わる一切の権限は正議長に準ずる。
最近の選出例としては、2004年(平成16年)6月5日の参議院本会議において、国民年金法改正案の審議にあたり、野党から議長不信任決議案が提出されたが、野党出身の副議長が散会を宣告して(無効な散会ということで取り扱われた)本会議の議事続行を拒絶したため、議長不信任案の審議のため竹山裕自由民主党参議院議員会長が仮議長に選出した事例がある。
地方議会の議長
- 臨時議長
臨時議長とは、地方自治体議会において置かれる臨時の議長である。地方自治体議会では、初招集日で正副議長が決まっていない場合、出席者の中で年長議員を臨時議長にして、議長選出選挙を行う。いわば議長選出選挙を行う為だけに置かれる議長であって、仮議長とは異なる。なお、出席者の内で最年長議員が臨時議長に就いても、更に年長の議員が途中出席した場合は、速やかに臨時議長を交代しなければならない。
法人における議長
法人においては、理事会などの会合の議事を進行させる役目の人を議長と呼ぶ。議長の権限は法律ないし定款で定められていることがある一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第54条。また、定款により、たとえば「理事長が理事会の議長を務める」のように定めることがある。この場合、法人の役職に対する肩書きとしての「議長」は存在しない。
その他の議長
座長
議長に類似する役職。会議の代表というニュアンスは薄く、その時々の会合の議事運営について責任を負う暫定的な役職という色合いが濃い場合が多い。
特に学会発表の場合の一枠(セッション)について、司会・進行を担う役割があり[wwwsoc.nii.ac.jp/jps/meeting/zacho_mnl.doc 日本物理学会・座長マニュアル]、英語の(session) chairに相当する。
ただし、「会議」という名前でも、1回の会合ではなく一定期間続く合議体において、とりまとめ訳を座長と称することがある。例えば皇室典範に関する有識者会議においては座長、座長代理が置かれた。なお、座長には、演芸関係の興行を行う団体である「座」の長、統括者という意味もある。
脚注
関連項目
- 議事進行係 - 議事進行に関する動議等を提出する議員。衆議院では「議長ーーー!」と高らかに発することで議場を引き締める役割も担う。